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行動科学を知るとどんなことができるだろうか?
行動科学は、文字通り「行動」を対象とした研究です。「行動」とは、この場合、表情、しぐさ、話し方、笑い声、声の調子、身振り手振り、歩き方、ためいき、鼻息の荒さ、押し黙り、など、人が身体で表すものであり、人はなぜある行動をとるのか、心の中は見えないので、言葉や行動から感情を推測して、行動の原因を分析しようとするものです。
行動科学を知ることによって、これまで(相手の心のなかがわからないので)複雑になっていた人間関係も、シンプルに解決できることがあります。問題の核心は何であったのか、雑多な感情の入り混じった状況を整理してみると、単純な事実の組み合わせでしかなかったとわかることがあります。「心のなか」とここでは表現していますが、行動科学は心理学ではないので、「心」全般を研究した学問ではありません。誰でも一度は聞いたことがあるかと思いますが、刺激と反応の原理、つまり「刺激→反応」の原理を応用しているのです。行動科学で基本となる考え方は、「刺激←→人間→行動→成果」です(「行動科学の展開新版」生産性出版p.26)。
【行動科学の基本的な考え方】


ある刺激が人間に影響を及ぼし、人間は行動し、なんらかの結果(プラスもマイナスも)が生じます。その結果がまた刺激の内容に変化をもたらします。その後の研究で、刺激によって影響を受けるのは、人間の「欲求」であることがわかりました。ここでいう「心のなか」とは「欲求」のことであり、刺激とは、この場合、状況や他人となります。状況や他人からの刺激によって、人間の「欲求」は動かされ、行動し、なんらかの結果を起こすのです。このことから、「欲求に働きかける刺激」を与えることによって、人間に「特定の行動」を起こさせ、「特定の結果」を生じさせようという研究が始まりました。これが本講座で扱う行動科学であり、リーダーシップ研究において重要な位置を占めることになります。
【行動科学からとらえるリーダーシップの基本的な考え方】


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